16th August 2023

SUMMER 23

8月に入ってすぐ、事件が起きた。

その日は雷がすごくて、愛犬は1時間ほど私の膝の上でブルブルと震えていた。少しおさまったころ、同じ体制をとりつづけていた私はちょっと休憩するね〜とベッドにねころんだ。すると雷がまた遠くの方でゴロゴロと鳴り出した。愛犬はスっとベッドの下へ潜った。

いい場所見つけたね!落ち着くかな?などと声をかけた。怖がりつつも、パニックという感じではなく、愛犬はベッドの下でおとなしくしていた。私は仕事部屋に戻り、パソコンに向かった。雷も完全に鳴らなくなったころ、愛犬が仕事部屋にやってきた。いつもはピンと立っているしっぽがヘニャヘニャと下がっていた。

その後も、しっぽがなかなか上がらない。ストレスかと思い、様子を見た。なんだかぐったりしている。あんなに大好きなおさんぽも歩くのをためらっている。排便時に腰を落として力むことを痛がるようなしぐさを見せた。

かかりつけの獣医は軽度の馬尾症候群ではないかと言う。(診断を確定するにはMRIなどの検査が必要だから、あくまで推測だ)ベッドの下で腰をぶつけたか、しっぽをひっかけてしまったか、とのこと。私は雷で怖がっているのに愛犬から目を離したことを非常に後悔した。

検査よりも前に、痛み止めなどの緩和ケア+安静にすることで回復を待つのがファーストステップとのことだった。この2週間ほどは痛み止めが効いたり効かなかったり、副作用なのか頻繁に吐いたり、回復してきたかもと思えたら急に痛みが再発してグッタリしたり…←イマココという感じ。

私はこの一年ほど、自分の目標がなかなか達成されないことで落ち込んだり、慢性的に自分には何かが足りないという感覚で過ごしてきた。ついこの前もとある試験に落ちたばかりだった。ものすごくガッカリした。けれどもこうやって愛犬と過ごしているとしみじみ思う。夢や憧れ、自分の目標というのは叶うかもしれないし叶わないかもしれないけど、愛する者の健やかな日々に比べるとオマケ程度のことなのだ。